活動報告

【R03基礎】第2回講義

 令和3年8月8日(日)に,オンラインにて第2回講義が開講されました。

 午前中には、梶井シニアメンターによるグループディスカッション講座がありました。この講義では,グループディスカッションはチームでどのように進めていくかについての講義があり,実際に「(課題などを)先のばしにしてしまう人への助言を考えよう」というテーマでディスカッションを行いました。受講生の皆さんは,初めての議論をオンラインで行うということもあり,最初のうちは発言が少なかったようでしたが,メンターの皆さんのサポートもあり後半ではどんどん発言できるようになっていました。

 午後は,最初に,本学入学センター森川修准教授による「科学リテラシーとは?」の講義がありました。「血液型」などの身近な話題から科学的根拠に基づいて考えることの大切さを学び,「温室効果」に関する問題についてグループに分かれて議論を行いました。

 その後には,中尾チーフメンターによる、レポートのまとめ方についての講義がありました。講義では,過去に受講した先輩達のレポートを参考に,レポートを書くのに必要な要素について学びました。

2021年08月08日年度:令和3年度プログラム:基礎

【R03基礎】開講式・第1回講義

 7月25日(日)午前10時から,鳥取大学ジュニアドクター育成塾「めざせ!地球を救う環境博士」
令和3年度環境基礎プログラムの開講式と第1回講義がオンラインにて開講されました。

 この事業は、小学校5・6年生から中学生までの児童生徒を対象として、JST(国立研究開発法人科学技術振興機構)の支援を受けて行われるもので、高等教育機関等において本物の探究活動に参加することで、問題解決に向けた強い意欲や科学的な創造力を育成しようとするものです。今回の環境基礎プログラムには、推薦・一般選抜試験によって選抜された鳥取県の小学校5年生から中学校3年生までの20名が参加しています。

 開講式のあとには、受講生・保護者説明会が行われ,ジュニアドクター育成塾の事業概要や,今年度のスケジュール等についてお話がありました。

 午後の第1回講義では,本学情報基盤機構の本村先生による,情報リテラシーについての講座とワードやエクセルの実習がありました。この講義では,さまざまな情報源から得られる情報から正しい情報をどのように見分けるかや,正しい引用の仕方について講義がありました。また,段落の装飾の仕方や表の作り方について,実際にワードやエクセルを動かしての実習が行われました。

 環境基礎プログラムではこの後、12月までの期間に、会場を鳥取大学の諸施設や米子工業高等専門学校に移して、環境をテーマとする講義や実験が16回にわたって行われる予定です。なお,鳥取県の新型コロナウィルス感染状況によってはオンラインで講義を行う予定です。

2021年07月26日年度:令和3年度プログラム:基礎

【R02基礎・探究】学習成果発表会・研究成果報告会・サイエンスカンファレンス報告会・閉講式

 令和2年12月20日に,鳥取大学の地域学部棟にて,基礎プログラムの受講生による学習成果発表会,探究プログラム修了生による研究成果発表会・サイエンスカンファレンス2020報告会,閉講式が行われました。

 午前中,基礎プログラムの受講生は発表練習と発表スライドの修正作業を行いました。同時に,半年間かかわったメンターから受講生の学習態度などについてフィードバックが行われました。探究プログラムの受講生は,この1年間の活動についてや今後の活動について,受入担当の先生や推進室スタッフと話し合う「活動まとめ会」を行いました。
 午後の学習成果発表会では,今年度の基礎プログラムの受講生による今年の講義で学んだ学習成果の発表がありました。そこでは,受講生が各講義を受けて考えたことなどについて発表していました。その後,今年度で修了する探究プログラム受講生による2年間の研究成果の発表がありました。それぞれの受講生はこの2年間で得られた研究成果や今後に向けた目標などについて発表してくれました。次に,サイエンスカンファレンス2020のグループセッションに参加した受講生による報告会がありました。参加した受講生は,グループセッションに向けてどのように意見を考えスライドを作成したかや,セッション中の様子などについて話してくれました。

 最後に閉講式が行われ,まず鳥取大学の田村理事からサイエンスカンファレンス2020の受賞者に賞状が手渡されました。その後,今年度の基礎プログラム受講生と今年度で修了する探究プログラムの受講生に修了証が手渡されました。受講生の皆さん,約半年間~約2年間お疲れ様でした。また,保護者の皆様も,ジュニアドクター育成事業の運営にご協力いただきまして,誠にありがとうございました。
 今年度の環境基礎プログラム(第一段階)の受講生のうち,第二段階への進級を希望する受講生は,選抜試験をへて,約2年間の環境探究プログラム(第二段階)に進みます。その募集につきましては,4月上旬にお知らせいたします。また,2年目の探究プログラムにつきましても5月のGW明け頃をめどにお知らせいたします。

2020年12月21日年度:令和2年度プログラム:共通

【R02基礎】第8回講義

 令和2年11月29日(日)に鳥取大学工学部棟にて鳥取大学工学部附属グリーン・サスティナブル・ケミストリー(GSC)研究センターの片田直伸教授による第8回講義「ゼオライトによるイオン交換」の講義が実施されました。

 午前中の講義では,福島の原発事故の汚染水処理にゼオライトが使われていることや,その処理はどのような原理によるものなのかについての講義を受けました。午後はゼオライトを使用し,水中の放射性のないセシウムを除去する実験を行いました。午後は,この実験結果をもとにこの方法による汚染水の問題解決は可能であるかについて議論をしました。受講生の皆様からは,できる/できない両方の意見が出され,この問題の解決の難しさを学んだ様子でした。

2020年11月30日年度:令和2年度プログラム:基礎

【R02基礎】第6・7回講義

 令和2年11月22日(日)に,鳥取大学広報センターにおいて,第6・7回講義が開講されました。
第6・7回講義では,本学農学部附属菌類きのこ遺伝資源研究センターの早乙女梢准教授による「はじめてのキノコ学~「きのこ」という生物を理解する~」の講義と,遠藤直樹助教による「植物や昆虫を食べるきのこ,育てるきのこ~きのこの驚くべき暮らしとはたらき~」の講義がありました。

 午前中の早乙女准教授による講義では,菌類とはどういうものかについてや,きのこはなにを餌にしているか,きのこは生態系において重要な役割を果たしていることなどについてお話いただきました。また,シャーレに入った3種類のきのこの培養菌体が配られ,試薬を滴下してその反応から菌種を確認する実験を行いました。
 午後の遠藤直樹助教による講義では,きのこには生態系のバランスを保つ役割があること,きのこのくらしかたには腐生・寄生・共生の種類があること,それらの種類ごとにどういったものを食べているのかなどについてお話いただきました。また,実際のきのこをスケッチを行いながら観察する実習も行いました。

 講義後は,人間と自然が共存するにはどうすべきかや,きのこを守り,育てるにはどうしたらよいかということについて話し合い,活発な意見交換がなされました。

2020年11月23日年度:令和2年度プログラム:基礎

【R02基礎】第4・5回講義

 令和2年11月8日(日)に,鳥取市浜坂地区にある鳥取大学乾燥地研究センターにおいて,第4・5回講義が開講されました。

 午前中には,乾燥地研究センターの山中典和教授による「砂漠化する地球を救え」の講義がありました。山中教授の講義では,「砂漠」は一般的な砂の砂漠だけでなく様々な種類があること,近年世界中の乾燥地で砂漠化が進行し,その影響は黄砂という形で日本にも現れていること,砂漠化がなぜおこるのか,砂漠化を食い止める対策などについてお話いただきました。
 昼休みの時間にはドーム温室や降雨シミュレーターなどがあるアリドドームや,ミニ砂漠博物館を見学しました。
 午後には黒崎泰典准教授による「モンゴル,黄砂研究の最前線」の講義がありました。乾燥地と天候などの関係や,黄砂が日本に到達するまでのプロセス,そして鳥取大学の乾燥地研究センターがモンゴルに設置している観測サイトについてお話いただきました。また粘土と砂が様々な比率で混ぜられた試料を使って,感触の違いや水の加えた時の様子について観察しました。

 受講生の皆さんは講義後に「持続可能な開発」と黄砂被害対策について議論しました。皆さんからは,発生源の地域に住む方達の生活と黄砂対策の両立を目指す案が多く出されました。

2020年11月09日年度:令和2年度プログラム:基礎

【R02探究】サイエンスカンファレンス2020グループセッション

 令和2年11月1日(日)にオンライン形式でのサイエンスカンファレンス2020グループセッションが行われました。このグループセッションは,全国のジュニアドクター育成塾の受講生達とグループに分かれてディスカッションを行う催しです。鳥取大学からは1名の受講生が参加しました。

 今回のグループセッションでは,「日常生活におけるコロナ禍の影響」について意見を出し,そこから望ましい未来社会についてディスカッションをしました。参加した受講生は,鳥取県での現状を説明し,望ましい未来社会について自身のコースで研究している内容に触れながら意見を述べていました。また,グループのメンバーの意見を基に,未来社会実現の可能性について積極的に意見を交換しあっていました。

2020年11月02日年度:令和2年度プログラム:探究

【R02基礎】第3回講義

 令和2年10月25日(日)に鳥取大学地域学部棟において,鳥取大学農学部生命環境農学科の田川公太朗准教授による第3回講義「自然エネルギーの基礎と利用」が開講されました。

 午前中の講義では,地球温暖化の原因や影響についてや,それを防止する方法の1つとして太陽光や水力,風力といった自然エネルギーを利用した発電をすること,太陽光発電はどのような仕組みで発電するのか,その利点と欠点などのお話を伺いました。議論では火力発電と自然エネルギーの発電方法のどちらをより多く利用すべきかについて,さまざまな意見が出されました。

 午後は快晴だったので外に出て,ソーラーパネルの距離や角度を計測し,より発電量が多くなる位置を探す実験を行いました。また,実験室でライトを使って実験をし,太陽光とライトの違いについて検討しました。受講生の皆さんは真剣な表情で光源からの距離や角度を計測していました。

2020年10月26日年度:令和2年度プログラム:基礎

【R02基礎】第2回講義

令和2年10月11日(日)に,鳥取県米子市にある国立米子工業高等専門学校において,第2回講義が開講されました。  

 午前中は米子高専の山口顕司先生から米子高専についての説明がありました。午後は,藤井貴敏先生による「身の回りの水環境から環境問題を考える」の講義がありました。講義では,地球上に存在する水のうち,飲めるのは非常に少ない割合であることや,中海などの汽水湖は水温や塩分濃度の差の影響で水の汚れが自然の力では改善しにくいことなどのお話を伺いました。
 また,米子高専にある池の水やキャンパス内の水たまりの水などを実際に採取し,水の化学的酸素要求量(COD)などの数値を測って比較しました。受講生の皆さんは,試薬を入れた水の色をテスターと比べるなど,じっくりと測定を行っていました。議論では,水を汚す原因とそれを防ぐ方法について様々な意見を交わしあっていました。

2020年10月14日年度:令和2年度プログラム:基礎

【R02探究】鳥取大学ジュニアドクター育成塾研究成果発表会(動画撮影会)

 令和2年10月4日(日)に鳥取大学地域学部棟にて,鳥取大学ジュニアドクター育成塾研究成果発表撮影会が開催されました。

 この研究成果発表会は,環境探究プログラムを受講する受講生が,これまでの1~2年間の研究の成果について発表します。発表者は研究成果をまとめた発表スライドを作り,そのデータをプロジェクターで映しながら発表します。今年度はコロナ禍のため,発表を動画で撮影し,Web上で限定公開という形になりました。

 当日は,以下の12名の受講生による10件の発表がありました。
(1)塩分躍層の研究
    世良 篤志(高専コース)
(2)中海のヘドロを植物で改善するには
    河野 ゆい(高専コース)
(3)イシクラゲを使った水質改善の方法
    尾崎 空(高専コース)
(4)菌根性きのこ テングタケ類の分離培養法の検討 -タマゴタケの栽培を目指して-
    山名 有希人(菌類きのこコース)
(5)東郷池周辺のジャンボタニシの防除について
    徳井 玄泰(高専コース)
(6)途上国の生活改善に太陽光発電を役立てる~照明でパーソナルな時間を実現~
    前川 陽菜(自然エネルギーコース)
(7)カニ殻由来の新素材「キチンナノファイバー」の製造とプラスチック補強材としての利用
    井上 慧人,熊澤 匠真, 藤田 文(GSCコース)
(8)自然と人の生活環境を壊さないエネルギーミックスを考える
    奥山 美優(自然エネルギーコース)
(9)胞子の発芽・菌糸の成長とキノコの生態との関係
    河本 苺夏(菌類きのこコース)
(10)リンをドープしたケイ素からなる電極のリチウム二次電池負極特性
    山根 匠生(GSCコース)

 この研究成果発表会で発表された中から2件の発表が選抜され,その発表者は11月15~22日にオンラインで行われるジュニアドクター育成塾サイエンスカンファレンス2020で鳥取大学ジュニアドクター育成塾の代表として発表を行います。

2020年10月05日年度:令和2年度プログラム:探究

【R02基礎】令和2年度 開講式・第1回講義

 9月20日(日)午前10時から鳥取大学広報センターにおいて、鳥取大学ジュニアドクター育成塾「めざせ!地球を救う環境博士」令和2年度環境基礎プログラムの開講式と第1回講義が開講されました。

 この事業は、小学校5・6年生から中学生までの児童生徒を対象として、JST(国立研究開発法人科学技術振興機構)の支援を受けて行われるもので、高等教育機関等において本物の探究活動に参加することで、問題解決に向けた強い意欲や科学的な創造力を育成しようとするものです。 

 今年度の環境基礎プログラムには、一般選抜試験によって選抜された鳥取県の小学校5年生から中学校2年生までの15名が参加しています。今年度はコロナ禍の影響により,期間を短くし,少人数で行う縮約版での開催となりました。

 開講式のあとには、受講生・保護者説明会が行われ,ジュニアドクター育成塾の事業概要や,今年度のスケジュール等についてお話がありました。

 第1回の講義では、まず梶井シニアメンターによるグループディスカッション講座がありました。この講義では,グループディスカッションはチームでどのように進めていくかについての講義があり,実際に「(課題などを)先のばしにしてしまう人への助言を考えよう」というテーマでディスカッションを行いました。
 その後には,中尾チーフメンターによる、レポートのまとめ方についての講義がありました。講義では,昨年度に受講した先輩達のレポートを参考に,レポートを書くのに必要な要素について学びました。

 環境基礎プログラムではこの後、12月までの期間に、会場を鳥取大学の諸施設や米子工業高等専門学校に移して、環境をテーマとする講義や実験が8回にわたって行われる予定です。

2020年09月22日年度:令和2年度プログラム:基礎

【R01基礎・探究】学習成果発表会・サイエンスカンファレンス報告会・閉講式

 令和元年12月22日に,鳥取大学の広報センターにて,学習成果発表会および,サイエンスカンファレンス2019報告会,閉講式が行われました。

 午前中,基礎プログラムの受講生は発表練習と講義まとめ新聞の修正作業を行いました。同時に,半年間かかわったメンターから受講生の学習態度などについてフィードバックが行われました。探究プログラムの受講生は,この1年間の活動についてや今後の活動について,受入担当の先生や推進室スタッフと話し合う「活動まとめ会」を行いました。
 午後の学習成果発表会では,今年度の基礎プログラムの受講生が製作した新聞をもとに,今年の講義で学んだ学習成果の発表がありました。そこでは,受講生がそれぞれ担当した箇所の記事について紹介し,各講義を受けて考えたことなどについて発表していました。その後,今年度のサイエンスカンファレンス2019に参加した2名の受講生によるサイエンスカンファレンス報告会がありました。それぞれの受講生は,発表に向けてどのようにポスターを作成したかや,カンファでの様子などについて話してくれました。
 最後に閉講式が行われ,まず鳥取大学の田村理事からサイエンスカンファレンス2019の受賞者に賞状が,加えて分野賞受賞者には記念品も手渡されました。その後,今年度の基礎プログラム受講生と今年度で修了する探究プログラムの受講生に修了証が手渡されました。受講生の皆さん,約半年間~約2年間お疲れ様でした。また,保護者の皆様も,ジュニアドクター育成事業の運営にご協力いただきまして,誠にありがとうございました。

 今年度の環境基礎プログラム(第一段階)の受講生のうち,第二段階への進級を希望する受講生は,選抜試験をへて,約2年間の環境探究プログラム(第二段階)に進みます。その募集につきましては,3月上旬にお知らせいたします。また,2年目の探究プログラムにつきましても4月頃をめどにお知らせいたします。

2019年12月23日年度:令和元年度プログラム:基礎, 探究

【R01基礎】まとめ新聞作り

 令和元年12月15日(日)にはまとめ新聞作りの活動を行いました。

 今年度も講義のまとめとして,これまで受けてきた講義の内容やそこで行った議論についての新聞を作成しました。受講生は希望する講義のグループに分かれ,講義内容記事担当や議論内容記事担当などの担当を請け負い,他の受講生に取材をしたりしながら記事をまとめていました。

 この日に作成されたまとめ新聞は,次回(12/22)の学習成果発表会にて発表されます。受講生の保護者の皆様も,受講生の皆さんの今年度の活動の成果をぜひ見にいらしてください。

2019年12月16日年度:令和元年度プログラム:基礎

【R01基礎】第13・14回講義

 令和元年12月1日(日)に,鳥取大学広報センターにおいて,第13・14回講義が開講されました。

 第13・14回講義では,本学農学部附属菌類きのこ遺伝資源研究センターの早乙女梢准教授による「はじめてのキノコ学~「きのこ」という生物を理解する~」の講義と,遠藤直樹助教による「植物や昆虫を食べるきのこ,育てるきのこ~きのこの驚くべき暮らしとはたらき~」の講義がありました。 午前中の早乙女准教授による講義では,菌類とはどういうものかについてや,きのこはなにを餌にしているか,きのこは生態系において重要な役割を果たしていることなどについてお話いただきました。午後の遠藤直樹助教による講義では,きのこには生態系のバランスを保つ役割があること,きのこのくらしかたには腐生・寄生・共生の種類があること,それらの種類ごとにどういったものを食べているのかなどについてお話いただきました。
 講義後は,人間と自然が共存するにはどうすべきかや,きのこを守り,育てるにはどうしたらよいかということについて話し合い,活発な意見交換がなされました。

2019年12月02日年度:令和元年度プログラム:基礎

【R01探究】サイエンスカンファレンス2019

 令和元年11月16・17日に東京都江東区のテレコムセンターにて,国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)主催のジュニアドクター育成塾サイエンスカンファレンス2019が開催されました。

 このサイエンスカンファレンス2019では,全国19機関で実施されているジュニアドクター育成塾から受講生代表が集まり,これまで行ってきた研究成果を発表します。この成果発表などの活動によって,自身の研究や受講生自身の向上を図る場となっています。鳥取大学ジュニアドクター育成塾からは今年の研究成果発表会で選抜された河本さんと赤井さんが代表として参加しました。

 初日はポスター発表がテレコムセンター30階の渡り廊下で行われました。代表の2人も発表を見に来られる参加者や一般の方々に,自身が行ってきた研究について説明をしていました。
 翌日は,各実施機関の受講生と一緒に,同会場で行われているサイエンスアゴラに参加しました。ここでは別の実施機関の受講生とグループを作り,そのグループ毎にサイエンスアゴラのブースで行われている催しに参加しました。受講生の皆さんは,現在の社会課題に関するゲームを通じて,現代の社会課題の対策案を考えました。
 その後,ポスター発表の各賞が発表され,鳥取大学ジュニアドクター育成塾からは河本さんが【分野賞(生物領域)】を,赤井さんが【特別賞(アイディア賞)】を受賞しました。彼らの受賞はこれまで行ってきた努力の成果であると思います。お二人ともおめでとうございます。 

2019年11月18日年度:令和元年度プログラム:探究

【R01基礎】第11・12回講義

 令和元年11月10日(日)に,鳥取市浜坂地区にある鳥取大学乾燥地研究センターにおいて,第11・12回講義が開講されました。

 午前中には,乾燥地研究センターの山中典和教授による「砂漠化する地球を救え」の講義がありました。山中教授の講義では,「砂漠」は一般的な砂の砂漠だけでなく様々な種類があること,近年世界中の乾燥地で砂漠化が進行し,その影響は黄砂という形で日本にも現れていること,砂漠化がなぜおこるのか,砂漠化を食い止める対策などについてお話いただきました。
 昼休みの時間にはドーム温室や降雨シミュレーターなどがあるアリドドームや,ミニ砂漠博物館を見学しました。
 午後には黒崎泰典准教授による「モンゴル,黄砂研究の最前線」の講義がありました。乾燥地と天候などの関係や,黄砂が日本に到達するまでのプロセス,そして鳥取大学の乾燥地研究センターがモンゴルに設置している観測サイトについてお話いただきました。また粘土と砂が様々な比率で混ぜられた試料を使って,感触の違いや水の加えた時の様子について観察しました。

 受講生の皆さんは講義後に「持続可能な開発」と黄砂被害対策について議論しました。皆さんは水が不可欠と感じたのか,人工降雨など水をどうやって調達するかについて考えた意見が出されていました。

2019年11月11日年度:令和元年度プログラム:基礎

【R01基礎】第10回講義

 令和元年11月4日(月祝)に鳥取大学ベンチャー・ビジネス・ラボラトリー(VBL)棟にて鳥取大学工学部附属グリーン・サスティナブル・ケミストリー(GSC)研究センターの伊福伸介教授による第10回講義「カニの廃殻由来の新素材「キチンナノファイバー」の製造と実用化」の講義が実施されました。

 午前中の講義では,毎年発生するカニの廃殻を活用できないかというキッカケから研究を始めたことや,キチンナノファイバーとはどういうものか,現在では医療や美容,食品などさまざまな分野に使われていることなどのお話を伺いました。その後,実験室に移動し,プラスチックを実際につくる実験や,高分子を合成する実験を行いました。受講生の皆さんはさらさらだった液体が反応によってねばねばになる様子を興味深く観察していました。

 午後の議論では,「キチンナノファイバー」を使った新商品について意見を出し合いました。受講生の皆さんは,新商品とそのキャッチコピーを一生懸命考え,様々なアイディアを出していました。

2019年11月05日年度:令和元年度プログラム:基礎

【R01基礎】第9回講義

 令和元年10月20日(日)に鳥取県日野郡江府町にある中国電力俣野川水力発電所にて第9回講義「発電におけるベストミックスを考える」の講義を行いました。

 午前中は実際に発電を行っている発電所を見学しました。俣野川水力発電所は,揚水式発電とよばれる発電形式を用いています。この揚水式発電とは,上部と下部に2つの貯水池(ダム)を設け,電力需要のピークに合わせて上池から水を落として発電し,電力需要の少ない時間帯に下池から水をくみ上げるという,電力需要・供給の平準化を狙う蓄電を目的した発電形式です。受講生の皆さんは,発電所のスケールの大きさに驚いていたようです。

 午後は,中国電力のスタッフによる講義が行われました。昔は電力需要の少ない夜間にあまった電力で下の貯水池からの水のくみ上げを行っていたが,近年では太陽光発電の発展などによって日中に電力があまるようになったため,日中にくみ上げを行うようになったことや,現在の中国電力における発電バランス(火力・水力・原子力・自然エネルギーなどの発電方法の組み合わせ)がどのようになっているのかについてお話しいただきました。議論では,どのようなバランスで発電をするとよいのかについて意見を交わし,ホワイトボードに円グラフでまとめていました。

2019年10月21日年度:令和元年度プログラム:基礎

【R01探究】鳥取大学ジュニアドクター育成塾研究成果発表会

 令和元年10月13日(日)に鳥取大学地域学部棟にて,鳥取大学ジュニアドクター育成塾研究成果発表会が開催されました。

 この研究成果発表会は,環境探究プログラムを受講する10名の受講生が,これまでの1~2年間の研究の成果について発表します。発表者は研究成果をまとめたA0のポスターを作り,そのデータをプロジェクターで映しながら発表します。この研究成果発表会で発表された中から2件の発表が選抜され,その発表者は11月16・17日に東京で行われるジュニアドクター育成塾サイエンスカンファレンス2019で鳥取大学ジュニアドクター育成塾の代表として発表を行います。

 当日は,田村理事の挨拶の後,発表を審査する3名の審査員の紹介がありました。その後,10名の受講生による8件の発表がありました。

(1)太陽光パネルの適した設置環境の検討~パネル温度および発電量の視点から~
   安藤 太亮・西村 優貴(自然エネルギーコース)
(2)菌根性きのこテングタケ類の最適な分離培養法の調査
    山名 有希人(菌類きのこコース)
(3)イオン液体電解液中におけるケイ化物電極のリチウム二次電池負極特性
    山根 匠生(GSCコース)
(4)胞子の形態とキノコの生態との関係
    河本 苺夏(菌類きのこコース)
(5)水質改善方法を探る
    田村 綾梨・尾崎 空(高専コース)
(6)きのこの菌糸を飼う
    田村 瑛梨(きのこコース)
(7)中海の環境を浄化するための方法を探る
    赤井 陽央(高専コース)
(8)きのこの生命力の探求パートⅢ ~きのこの分解酵素の生産を調べる~
    石倉 要(きのこコース)

 審査の結果,(4)の河本さん,(7)の赤井さんの研究が,サイエンスカンファレンス2019で鳥取大学ジュニアドクター育成塾の代表として発表することとなりました。
 発表された研究はどれもすばらしく甲乙つけがたいものでした。選ばれたお二人は鳥取大学ジュニアドクター育成塾の代表として,サイエンスカンファレンス2019での発表をがんばって欲しいと思います。また,選ばれなかった受講生の皆さんも,これまでの研究活動を通してすばらしく成長されたと思います。受講生の皆様の今後の活躍を期待したいと思います!

2019年10月14日年度:令和元年度プログラム:探究

【R01基礎】第7・8回講義

 令和元年10月6日(日)に,鳥取大学広報センターにおいて,第7・8回講義が開講されました。

 第7・8回講義では,農学部附属鳥由来人獣共通感染症疫学研究センターの伊藤啓史准教授による「地球環境の変化と人獣共通感染症」の講義と,伊藤壽啓教授による「鳥インフルエンザウイルスのルーツを探る」の講義がありました。
 午前中の「人獣共通感染症」の講義では,地球温暖化や人口増加に伴う経済活動によって,新興感染症の出現が加速化していることや,日本で狂犬病が発生していないのはどのような対策によるものなのかについてお話いただきました。議論では,人獣共通感染症の新たな発生を防ぐ方法について話し合いました。
 午後の「鳥インフルエンザウイルス」の講義では,最初の宿主にいるときに非病原性であった鳥インフルエンザウイルスが,どのように伝播して高病原性になっていくのかや,日本への感染ルートについてお話いただきました。また,実際にインフルエンザ簡易診断キットと試料を用いて模擬検査を行い,診断キットがどのような仕組みで判定を出すのかについて学びました。議論では感染症予防と自然保護という異なる2つの立場がある問題を解決すべく,さまざまな意見が出されました。
 また,この日はこれまでの講義中の様子やレポートの評価について,メンターから受講生にフィードバックが行われました。

2019年10月07日年度:令和元年度プログラム:基礎

【R01基礎】第6回講義

 令和元年9月29日(日)に鳥取大学地域学部棟において,鳥取大学農学部生命環境農学科の田川公太朗准教授による第6回講義「自然エネルギーの基礎と利用」が開講されました。

 午前中の講義では,地球温暖化を防止するためには,温室効果ガスの排出量を減らし,エネルギー資源を節約することが重要であること,その方法の1つとして太陽光や水力,風力といった自然エネルギーを利用した発電をすること,それらの発電方法はどのような仕組みであるのかなどのお話を伺いました。議論では発電事業と環境保護という異なる2つの立場がある問題を解決すべく,さまざまな意見が出されました。
 午後は,ソーラーパネルの距離や角度を計測し,より発電量が多くなる位置を探す実験を行いました。受講生の皆さんは真剣な表情で光源からの距離や角度を計測していました。

2019年09月30日年度:令和元年度プログラム:基礎

【R01基礎】第5回講義

 令和元年9月8日(日)に,鳥取県米子市にある国立米子工業高等専門学校において,第5回講義が開講されました。  

 午前中は米子高専の河野清尊教授から米子高専についての説明がありました。午後は,伊達勇介准教授による「身の回りの水環境から環境問題を考える」の講義がありました。講義では,地球上に存在する水のうち,飲めるのは非常に少ない割合であることや,中海などの汽水湖は水温や塩分濃度の差の影響で水の汚れが自然の力では改善しにくいことなどのお話を伺いました。
 また,米子高専にある池の水を実際にくみにいき,水の化学的酸素要求量(COD)などの数値を測って,水道水などでの数値と比較しました。受講生の皆さんは,試薬を入れた水の色をテスターと比べるなど,じっくりと測定を行っていました。議論では,水を汚す原因とそれを防ぐ方法について様々な意見を交わしあっていました。

2019年09月09日年度:令和元年度プログラム:基礎

【R01基礎】第3・4回講義

 令和元年8月25日(日)に,鳥取県米子市の鳥取大学医学部染色体工学研究センターにて,第3・4回講義が開講されました。

 第3・4回講義では,午前中に本学医学部染色体工学研究センターの久郷裕之教授による「染色体に仕組まれた細胞の寿命」の講義と,同センターの香月康宏准教授による「遺伝子・染色体の不思議な世界/染色体を使って何ができるだろうか?」の講義が行われました。遺伝子は中学3年生に初めて習う内容ということもあり受講生には難しい内容でしたが,議論の際には受講生から講義で学んだ内容から考えた意見を積極的に出す様子が見られました。

 午後は同センターの見学や染色体の観察を行いました。見学の際には,ノーベル賞のニュース等で話題となりましたiPS細胞や緑色蛍光タンパクなどを実際に見せていただきました。また,ヒトの染色体写真を並べる作業はなかなか難しそうでしたが,楽しんで作業しているようでした。

2019年08月26日年度:令和元年度プログラム:基礎

【R01基礎】第2回講義

 令和元年8月3日(土)に鳥取大学地域学部棟において、第2回講義が開講されました。

 午前中の講義では,梶井シニアメンターによるグループ・ディスカッション講座が行われました。ここではグループディスカッションの進め方について学び,実際に受講生同士で「ダムと環境保護」を例題に議論を行いました。
 その後,本学入学センター森川修准教授による「科学リテラシーとは?」の講義がありました。
「血液型」などの身近な話題から科学的根拠に基づいて考えることの大切さを学び,「温室効果」に関する問題についてグループに分かれて議論を行いました。

 午後は,本学の森川准教授と山陰海岸ジオパーク海と大地の自然館の安藤和也専門員による,科学基礎講座が行われました。この講座は,第3・4回以降の各研究センターや米子高専での講義を受ける前に,その講義での基礎知識となる部分の中学校理科教科について学習しようという趣旨で行われました。講義に関連する内容の中から,森川先生には化学分野を,安藤先生には地学分野と物理分野
を,実験等を交えて講義していただきました。小学校5・6年生の受講生にとっては高度な内容となりましたが,先生方がわかりやすく講義していただいたこともあり,なんとかついていけている様子がうかがえました。

2019年08月04日年度:令和元年度プログラム:基礎

【R01基礎】令和元年度 開講式・第1回講義

 7月28日(日)午前10時から鳥取大学地域学部棟において、鳥取大学ジュニアドクター育成塾「めざせ!地球を救う環境博士」令和元年度環境基礎プログラムの開講式と第1回講義が開講されました。

 この事業は、小学校5・6年生から中学生までの児童生徒を対象として、JST(国立研究開発法人科学技術振興機構)の支援を受けて行われるもので、高等教育機関等において本物の探究活動に参加することで、問題解決に向けた強い意欲や科学的な創造力を育成しようとするものです。
 今回の環境基礎プログラムには、推薦・一般選抜試験によって選抜された小学校5年生から中学校3年生までの24名が、鳥取県・兵庫県の広域から参加しています。

 開講式では、田村推進室長の挨拶のあと、事業推進室スタッフの紹介、各受講生の自己紹介等がありました。

 第1回の午前の講義では、中尾チーフメンターによる、レポートのまとめ方についての講義がありました。講義では,昨年度に受講した先輩達のレポートを参考に,レポートを書くのに必要な要素について学びました。

 午後の講義では,本学総合メディア基盤センターの東野先生による,情報リテラシーについての講座とワードやエクセルの実習がありました。この講義では,さまざまな情報源から得られる情報から正しい情報をどのように見分けるかや,正しい引用の仕方について講義がありました。また,段落の装飾の仕方や表の作り方について,実際にワードやエクセルを動かしての実習が行われました。

 環境基礎プログラムではこの後、12月までの期間に、会場を鳥取大学の諸施設や米子工業高等専門学校に移して、環境をテーマとする講義や実験が16回にわたって行われる予定です。

 

2019年07月29日年度:令和元年度プログラム:基礎

【R01探究】令和元年度 開講式 打ち合わせ会

 令和元年5月20日(日)午前10時から鳥取大学広報センターにおいて、鳥取大学ジュニアドクター育成塾「めざせ!地球を救う環境博士」令和元年度環境探究プログラムの開講式と研究打ち合わせ会が行われました。この事業は、小学校5・6年生から中学生までの児童生徒を対象として、JST(国立研究開発法人科学技術振興機構)の支援を受けて行われるもので、高等教育機関等において本物の探究活動に参加することで、問題解決に向けた強い意欲や科学的な創造力を育成しようとするものです。

 今回の環境探究プログラムには、昨年度からの受講生と今年度選抜された受講生,あわせて10名が参加しています。開講式では、田村推進室長の挨拶と泉実施担当者のプログラム趣旨説明のあと、各受講生の自己紹介等がありました。その後,各研究コースを担当されている先生方と,今年度の研究計画についての打ち合わせ会が行われました。
 午後には,梶井シニアメンターによる研究倫理講習会が行われ,1人の研究者として研究に関わる際に学んでおくべき研究倫理について学びました。

 環境探究プログラムでは,研究コースごとにそれぞれ研究を行い,その研究成果を10月の鳥取大学ジュニアドクター育成塾研究成果発表会にて発表する予定です。

2019年05月20日年度:令和元年度プログラム:探究

【基礎・探究】報告会及び閉講式

平成30年12月23日に,鳥取大学の広報センターにて,報告会及び閉講式が行われました。

 午前中は発表練習と新聞の修正を行いました。また,半年間かかわったメンターから受講生の学習態度などについてフィードバックが行われました。

 午後の報告会では,まず今年度の基礎プログラムの受講生による新聞の発表がありました。そこでは受講生がそれぞれ担当した箇所の記事について紹介し,各講義を受けて考えたことなどについて発表していました。その後,今年度のサイエンスカンファレンス2018に参加した3名の受講生によるサイエンスカンファレンスの報告会がありました。それぞれの受講生は,発表に向けてどのようにポスターを作成したかや,カンファでの様子,テレビの取材を受けたときの様子などについて話してくれました。

 最後に閉講式が行われ,今年度の基礎プログラム受講生と,今年度で修了するGSCコースの受講生に鳥取大学の中島理事から修了証が手渡されました。受講生の皆さん,約半年間お疲れ様でした。また,保護者の皆様も事業運営にご協力いただき,ありがとうございました。

 今年度の環境基礎プログラム(第一段階)の受講生のうち,第二段階に進みたいと希望する受講生は,選抜試験をへて,約2年間の環境探究プログラム(第二段階)に進みます。その募集につきましては,2月下旬(2019年01月訂正)にお知らせいたします。また,2年目の探究プログラムにつきましても4月頃をめどにお知らせいたします。

2018年12月25日年度:平成30年度プログラム:共通

【基礎】まとめ新聞作り

平成30年12月9日(日)にはまとめ新聞作りの活動を行いました。

今年度は講義のまとめとして,これまで受けてきた講義の内容やそこで行った議論についての新聞を作成しました。受講生は希望する講義のグループに分かれ,講義内容記事担当や議論内容記事担当などの担当を請け負い,他の受講生に取材をしたりしながら記事をまとめていました。

2018年12月11日年度:平成30年度プログラム:基礎

【基礎】第14・15回講義

平成30年12月2日(日)に,鳥取大学鳥取キャンパスにおいて,第14・15回講義が開講されました。

 第14・15回講義では,本学農学部附属菌類きのこ遺伝資源研究センターの早乙女梢准教授による「はじめてのキノコ学~「きのこ」という生物を理解する~」の講義と,遠藤直樹助教による「植物や昆虫を食べるきのこ,育てるきのこ~きのこの驚くべき暮らしとはたらき~」の講義がありました。 午前中の早乙女准教授による講義では,菌類とはどういうものかについてや,きのこの一生,そしてきのこの生態系における役割などについてお話いただきました。
 午後の遠藤直樹助教による講義では,きのこのくらし方には腐生・寄生・共生の種類があること,それらの種類ごとにどういったものを食べているのかについてお話いただきました。
 講義後の議論では,きのこを守り,育てるにはどうしたらよいかということについて話し合い,活発な意見交換がなされました。また昼休みの時間には,受講生が鳥大内の林からきのこを探してもってきたので,ちょっとした観察会も行われました。

2018年12月05日年度:平成30年度プログラム:基礎

【基礎】第12・13回講義

平成30年11月25日(日)に,鳥取市浜坂地区にある鳥取大学乾燥地研究センターにおいて,第12・13回講義が開講されました。

 午前中には,乾燥地研究センターの山中典和教授による「砂漠化する地球を救え」の講義がありました。山中教授の講義では,近年世界中の乾燥地で砂漠化が進行していること,砂漠化による被害は乾燥地だけでなく,黄砂という形で日本にも影響があること,砂漠化の原因,砂漠化を食い止める対策などについてお話いただきました。
 昼休みの時間にはドーム温室や降雨シミュレーターなどがあるアリドドームや,ミニ砂漠博物館を見学しました。
 午後には黒崎泰典准教授による「モンゴル,黄砂研究の最前線」の講義がありました。乾燥地と天候などの関係や,黄砂が日本に到達するまでのプロセス,そして鳥取大学の乾燥地研究センターがモンゴルに設置している観測サイトについてお話いただきました。また粘土と砂が様々な比率で混ぜられた試料を使って,感触の違いや水の加えた時の様子について観察しました。

 受講生の皆さんは講義後に「持続可能な開発」と黄砂被害対策について議論しました。実際に試料を用いた観察を行ったこともあり,その時の地質に基づいた意見が出されていました。

2018年11月27日年度:平成30年度

第11回講義

平成30年10月28日(日)に,中国電力俣野川水力発電所見学を行いました。

 俣野川水力発電所は鳥取県日野郡江府町にある揚水式発電所です。揚水式発電所とは上部と下部に2つの貯水池(ダム)を設け,電力需要のピークに合わせて上池から水を落として発電し,電力需要の少ない時間帯に下池から水をくみ上げるという,電力需要・供給の平準化を狙う蓄電を目的した発電所です。
 午前中は実際に発電を行っている発電所を見学しました。当日は運良く(?)発電機の1台が分解整備中であり,実際は水につかっている水車部分に実際に触れられたり,発電機の中身を見ることができました。午後は,中国電力のスタッフによる講義が行われ,昔は日中に発電し,夜間にくみ上げを行っていたが,太陽光発電の発展に伴い,日中にくみ上げを行い,夜間に発電するようになったことや,現在の発電バランス(火力・水力・原子力・自然エネルギーなどの発電方法の組み合わせ)がどのようになっているのかについてお話しいただきました。議論では,どのようなバランスで発電をするとよいのかについて意見を交わし,ホワイトボードに円グラフでまとめていました。

2018年10月29日年度:平成30年度

第9・10回講義

平成30年10月21日(日)に,鳥取大学広報センターにおいて,第9・10回講義が開講されました。

 第9・10回講義では,農学部附属鳥由来人獣共通感染症疫学研究センターの伊藤啓史准教授による「地球環境の変化と人獣共通感染症」の講義と,伊藤壽啓教授による「鳥インフルエンザウイルスのルーツを探る」の講義がありました。

 午前中の「人獣共通感染症」の講義では,地球温暖化や人口増加に伴う経済活動によって,新興感染症の出現が加速化していることや,日本で狂犬病が発生していないのはどのような対策によるものなのかについてお話いただきました。
 午後の「鳥インフルエンザウイルス」の講義では,最初の宿主にいるときに非病原性であった鳥インフルエンザウイルスが,どのように伝播して高病原性になっていくのかや,日本への感染ルートについてお話いただきました。受講生の皆さんは,インフルエンザという身近なテーマということもあり,非常に興味深く講義を聴き,議論では異なる2つの立場がある問題を解決すべく,さまざまな意見が出されました。

2018年10月22日年度:平成30年度

第7回講義

平成30年10月14日に,鳥取県米子市にある国立米子工業高等専門学校において,第7回講義が開講されました。

 第7回講義では,米子高専の藤井貴敏助教による「身の回りの水環境から環境問題を考える」の講義がありました。講義では,藤井先生から一見キレイに見える水でも実は汚れていることや,汽水湖は特に水の汚れが自然の力では改善しにくいことなどのお話を伺いました。また,米子高専にある2箇所の池の水を実際にくみにいき,水の化学的酸素要求量(COD)などの数値を測りました。受講生の皆さんは,試薬を入れた水の色をテスターと比べるなど,じっくりと測定を行っていました。議論では,水の汚れを防ぐ方法について様々な意見を交わしあっていました。

2018年10月15日年度:平成30年度

第5・6回講義

平成30年9月23日(日)に,鳥取大学鳥取キャンパスにおいて,第5・6回講義が開講されました。

 第5・6回講義では,本学工学研究科附属グリーン・サスティナブル・ケミストリー(GSC)センターの伊藤敏幸教授による「第3の液体,イオン液体」の講義がありました。イオン液体は,室温でも液体で,燃えない,揮発しない,リサイクルが可能と環境に優しく化学反応に必要な性質を持つ液体で,いままで不可能とされたことが可能となる魔法の液体といわれています。また,2015年にNHKのサイエンスZEROでこのイオン液体について放送されるなど,注目が集まっている液体です。

 午前中は伊藤先生によるイオン液体についての講義があり,午後は工学部の実験室にて,磁性イオン液体を実際につくる実験を行いました。受講生の皆さんは積極的に実験に関わり,磁性イオン液体が磁石で動く様子を興味深く観察していました。また,議論ではイオン液体の活用法についてさまざまな意見が出されました。

2018年09月24日年度:平成30年度

第3・4回講義

 平成30年9月2日(日)に,鳥取県米子市の鳥取大学医学部染色体工学研究センターにて,第3・4回講義が開講されました。

 第3・4回講義では,午前中に本学医学部染色体工学研究センターの久郷裕之教授による「染色体に仕組まれた細胞の寿命」の講義と,同センターの香月康宏准教授による「遺伝子・染色体の不思議な世界/染色体を使って何ができるだろうか?」の講義が行われました。遺伝子は中学3年生に初めて習う内容ということもあり受講生には難しい内容でしたが,議論の際には受講生から講義で学んだ内容から考えた意見を積極的に出す様子が見られました。

 午後は同センターの見学や染色体の観察を行いました。見学の際には,ノーベル賞のニュース等で話題となりましたiPS細胞や緑色蛍光タンパクなどを実際に見せていただきました。また,ヒトの染色体写真を並べる作業では,大人よりも受講生の方が早く並べることができていたようでした。

 次回の講義は,9月23日(日)に鳥取大学湖山キャンパスで行われる予定です。

2018年09月02日年度:平成30年度

第2回講義

 平成30年8月16日(木)に鳥取大学広報センターにおいて、第2回講義が開講されました。

 午前中の講義では,本学入学センター森川修准教授による「科学リテラシーとは?」という題目の講義がありました。「血液型」などの身近な話題から科学的根拠に基づいて考えることの大切さを学び,「温室効果」に関する問題についてグループに分かれて議論を行いました。

 午後はまず,今後の活動におけるグループでの議論を活発にするために,鳥取県レクリエーション協会からレクリエーションコーディネーターの方をお呼びし,親睦レクリエーションを行いました。コーディネーターの方が行う様々なレクリエーションのおかげで,異学年の受講生同士の距離が縮まっていきました。

 その後は,本学の森川准教授と山陰海岸ジオパーク海と大地の自然館の安藤和也専門員による,科学基礎講座が行われました。この講座は,9月以降に行われる各研究センターや米子高専での講義を受ける前に,その講義での基礎知識となる部分の中学校理科教科について学習しようという趣旨で行われました。講義に関連する内容の中から,森川先生には化学分野を,安藤先生には地学分野と生物分野を,実験等を交えて講義していただきました。小学校5・6年生の受講生にとっては高度な内容となりましたが,先生方がわかりやすく講義していただいたこともあり,なんとかついていけている様子がうかがえました。

2018年08月17日年度:平成30年度

平成30年度 開講式・第1回講義

 平成30年8月5日(日)午前10時から鳥取大学広報センターにおいて、鳥取大学ジュニアドクター育成事業「めざせ!地球を救う環境博士」平成30年度環境基礎プログラムの開講式と第1回講義が開講されました。

 この事業は、小学校5・6年生から中学生までの児童生徒を対象として、JST(国立研究開発法人科学技術振興機構)の支援を受けて行われるもので、高等教育機関等において本物の探究活動に参加することで、問題解決に向けた強い意欲や科学的な創造力を育成しようとするものです。
 今回の環境基礎プログラムには、推薦・一般選抜試験によって選抜された小学校5年生から中学校2年生までの23名が、鳥取県・兵庫県・島根県の広域から参加しています。

 開講式では、中島推進室長の挨拶のあと、事業推進室スタッフの紹介、各受講生の自己紹介等がありました。

 第1回の午前の講義では、読売新聞大阪本社鳥取支局長の岩井孝夫様による、インタビュー記事のまとめ方についての講義がありました。この講義では,住川副推進室長にジュニアドクター育成塾の活動についてインタビューを行い,その内容について受講生が各自で記事にまとめ,受講生が書いた記事について,岩井様から指導助言や講評をいただきました。

 午後の講義では,本学総合メディア基盤センターの木本雅也先生による,情報リテラシーについての講座とワードやエクセルの実習がありました。この講義では,さまざまな情報源から得られる情報から正しい情報をどのように見分けるかや,正しい引用の仕方について講義がありました。また,段落の装飾の仕方や表の作り方について,実際にワードやエクセルを動かしての実習が行われました。

 環境基礎プログラムではこの後、12月までの期間に、会場を鳥取大学の諸施設や米子工業高等専門学校に移して、環境をテーマとする講義や実験が17回にわたって行われる予定です。

2018年08月15日年度:平成30年度

報告会及び閉講式

 平成30年3月25日(日)に,鳥取大学の広報センターにて,報告会及び閉講式が行われました。

 報告会では,事前に立候補してくれた3名の受講生が,今年度の基礎プログラムで自分が一番関心をもった内容や,講義を受けて自分はどう変わったかについて発表してくれました。その後,閉講式が行われ,鳥取大学の中島理事から受講生1人1人に修了証が手渡されました。受講生の皆さん,約半年間お疲れ様でした。また,保護者の皆様も事業運営にご協力いただき,ありがとうございました。

 環境基礎プログラム(第一段階)の受講生のうち,第二段階に進みたいと希望する受講生は,選抜試験をへて,約2年間の環境探究プログラム(第二段階)に進みます。その募集につきましては,4月下旬~5月上旬頃にお知らせいたします。

2018年03月27日年度:平成29年度

まとめテスト及び企業訪問

 平成30年3月3日(土)に,鳥取大学の地域学部棟において,まとめテストが行われました。受講生の皆さんは,これまでの講義で学習した内容についての問題に真剣に取り組んでいました。

 この日の午後は,鳥取市内に本社を置き,小学生向けのプログラミングスクールを開催している(株)アクシス様にご協力いただき,アクシスの本社にてプログラミング講座を行いました。今回の講座では,紙とペンを使い,完成図のように画面のキャラクターを並べるにはどういったプログラムを書くかについて学習しました。受講生の皆さんはひらめきが早く,一緒に参加したメンターよりも早く,よりよいプログラムを作成していました。また,アクシスが行っている太陽光発電監視計測システムについてもお話いただきました。

2018年03月06日年度:平成29年度

第12・13回講義

 平成30年2月17日(土)に,鳥取大学広報センターにおいて,第12・13回講義が開講されました。

 第12・13回講義では,農学部附属鳥由来人獣共通感染症疫学研究センターの伊藤壽啓教授による「地球環境の変化と人獣共通感染症」の講義と「鳥インフルエンザウイルスのルーツを探る」の講義がありました。
 午前中の「人獣共通感染症」の講義では,地球温暖化や人口増加に伴う経済活動によって,新興感染症の出現が加速化していることや,日本で狂犬病が発生していないのはどのような対策によるものなのかについてお話いただきました。 午後の「鳥インフルエンザウイルス」の講義では,最初の宿主にいるときに非病原性であった鳥インフルエンザウイルスが,どのように伝播して高病原性になっていくのかや,日本への感染ルートについてお話いただきました。受講生の皆さんは,インフルエンザが流行る時期ということもあってか,非常に興味深く講義を聴き,講義後には活発に質問をしている様子がみられました。

2018年02月20日年度:平成29年度

第10・11回講義

 平成30年2月4日(日)に,鳥取市浜坂地区にある鳥取大学乾燥地研究センターにおいて,第10・11回講義が開講されました。

 第10・11回講義では,乾燥地研究センターに到着した後,ドーム温室や降雨シミュレーターなどがあるアリドドームや,ミニ砂漠博物館を見学した後,インターナショナル・アリド・ラボ実験棟にて乾燥地研究センターの山中典和教授による「砂漠化する地球を救え」の講義と,黒崎泰典准教授による「モンゴル,黄砂研究の最前線」の講義がありました。
 山中教授の講義では,近年世界中の乾燥地で砂漠化が進行していること,砂漠化による被害は乾燥地だけでなく,黄砂という形で日本にも影響があること,砂漠化の原因,砂漠化を食い止める対策などについてお話いただきました。黒崎准教授の講義では,乾燥地と天候などの関係や,黄砂が日本に到達するまでのプロセス,そして鳥取大学の乾燥地研究センターがモンゴルに設置している観測サイトについてお話いただきました。受講生の皆さんは講義後に「持続可能な開発」と黄砂被害対策について議論しました。

2018年02月06日年度:平成29年度

第8・9回講義

 平成30年1月21日(日)に,鳥取県米子市にある国立米子工業高等専門学校において,第8・9回講義が開講されました。

 第8・9回講義では,米子高専の谷藤尚貴准教授による「卵の殻の内皮をもちいた不思議な発電現象を観察しよう」の講義と,藤井貴敏助教による「身の回りの水環境から環境問題を考える」の講義がありました。
 午前中の谷藤准教授による講義では,卵の殻の内皮に金属ペーストを塗り,尿素水溶液を垂らした燃料電池が発電するかどうかの実験を行いました。受講生の皆さんは,実験後にも金属ペーストを塗らなかった場合との比較を行うなど,積極的に実験を行っていました。午後の藤井助教による講義では,米子高専にある池の水をくみ,水の化学的酸素要求量(COD)などの数値を測りました。受講生の皆さんは,試薬を入れた水の色をテスターと比べるなど,じっくりと測定を行っていました。

2018年01月22日年度:平成29年度

第6・7回講義

 平成29年12月18日(日)に,鳥取大学鳥取キャンパスにおいて,第6・7回講義が開講されました。

 第6・7回講義では,本学農学部附属菌類きのこ遺伝資源研究センターの早乙女梢准教授による「はじめてのキノコ学~「きのこ」という生物を理解する~」の講義と,遠藤直樹助教による「植物や昆虫を食べるきのこ,育てるきのこ~きのこの驚くべき暮らしとはたらき~」の講義がありました。
 午前中の早乙女准教授による講義では,菌類とはどういうものかについてや,きのこの一生,そしてきのこの生態系における役割などについてお話いただきました。午後の遠藤直樹助教による講義では,きのこのくらしかたには腐生・寄生・共生の種類があること,それらの種類ごとにどういったものを食べているのかについてお話いただきました。講義後の議論では,きのこを守り,育てるにはどうしたらよいかということについて話し合い,活発な意見交換がなされました。

2017年12月20日年度:平成29年度

第4・5回講義

 平成29年12月4日(日)に,鳥取大学鳥取キャンパスにおいて,第4・5回講義が開講されました。

 第4・5回講義では,本学工学部附属グリーン・サスティナブル・ケミストリー(GSC)センターの伊藤敏幸教授による「第3の液体,イオン液体」という題目の講義がありました。イオン液体は,室温でも液体で,燃えない,揮発しない,リサイクルが可能と環境に優しく化学反応に必要な性質を持つ液体で,いままで不可能とされたことが可能となる魔法の液体といわれています。また,2015年にNHKのサイエンスZEROでこのイオン液体について放送されるなど,注目が集まっている液体です。
 午前中は伊藤教授によるイオン液体についての講義があり,午後は工学部の実験室にて,磁性イオン液体を実際につくる実験を行いました。受講生の皆さんは積極的に実験に関わり,磁性イオン液体が磁石で動く様子を興味深く観察していました。

2017年12月06日年度:平成29年度

第2・3回講義

 平成29年11月19日(日)に,鳥取県米子市にあります鳥取大学医学部において,第2・3回講義が開講されました。

 第2・3回講義では,午前中に本学医学部染色体工学研究センターの香月康宏准教授による「遺伝子・染色体の不思議な世界/染色体を使って何ができるだろうか?」という題目の講義と,同センターの久郷裕之教授による「染色体に仕組まれた細胞の寿命」という題目の講義がありました。午後は同センターの見学や染色体の観察を行いました。見学の際には,ノーベル賞のニュース等で話題となりましたiPS細胞や緑色蛍光タンパクなどを実際に見せていただきました。

2017年11月20日年度:平成29年度

開講式及び第1回講義

 平成29年11月5日(日)午前10時から日本海新聞本社大ホールにおいて、鳥取大学ジュニアドクター育成事業「めざせ!地球を救う環境博士」環境基礎プログラムの開講式と第1回講義が開講されました。

 この事業は、小学校5・6年生から中学生までの児童生徒を対象として、JST(国立研究開発法人科学技術振興機構)の支援を受けて行われるもので、高等教育機関等において本物の探究活動に参加することで、問題解決に向けた強い意欲や科学的な創造力を育成しようとするものです。
 今回の環境基礎プログラムには、学力・実技試験等によって選抜された小学校5年生から中学校2年生までの35名が、鳥取県・兵庫県・島根県の広域から参加しています。

 開講式では、住川副推進室長の挨拶のあと、事業推進室スタッフの紹介、事業で使用するwebシステムの説明がありました。

 第1回の講義では、本学入学センター森川修准教授による「科学リテラシーとは?」という題目の講義がありました。「血液型」などの身近な話題から科学的根拠に基づいて考えることの大切さを学び、「温室効果」に関する問題についてグループに分かれて議論を行いました。 環境基礎プログラムではこの後、来年3月までの期間に、会場を鳥取大学の諸施設や米子工業高等専門学校に移して、環境をテーマとする講義や実験が13回にわたって行われる予定です。

2017年11月17日年度:平成29年度