平成30年度 活動報告

【基礎・探究】報告会及び閉講式

平成30年12月23日に,鳥取大学の広報センターにて,報告会及び閉講式が行われました。

 午前中は発表練習と新聞の修正を行いました。また,半年間かかわったメンターから受講生の学習態度などについてフィードバックが行われました。

 午後の報告会では,まず今年度の基礎プログラムの受講生による新聞の発表がありました。そこでは受講生がそれぞれ担当した箇所の記事について紹介し,各講義を受けて考えたことなどについて発表していました。その後,今年度のサイエンスカンファレンス2018に参加した3名の受講生によるサイエンスカンファレンスの報告会がありました。それぞれの受講生は,発表に向けてどのようにポスターを作成したかや,カンファでの様子,テレビの取材を受けたときの様子などについて話してくれました。

 最後に閉講式が行われ,今年度の基礎プログラム受講生と,今年度で修了するGSCコースの受講生に鳥取大学の中島理事から修了証が手渡されました。受講生の皆さん,約半年間お疲れ様でした。また,保護者の皆様も事業運営にご協力いただき,ありがとうございました。

 今年度の環境基礎プログラム(第一段階)の受講生のうち,第二段階に進みたいと希望する受講生は,選抜試験をへて,約2年間の環境探究プログラム(第二段階)に進みます。その募集につきましては,2月下旬(2019年01月訂正)にお知らせいたします。また,2年目の探究プログラムにつきましても4月頃をめどにお知らせいたします。

2018年12月25日年度:平成30年度プログラム:共通

【基礎】まとめ新聞作り

平成30年12月9日(日)にはまとめ新聞作りの活動を行いました。

今年度は講義のまとめとして,これまで受けてきた講義の内容やそこで行った議論についての新聞を作成しました。受講生は希望する講義のグループに分かれ,講義内容記事担当や議論内容記事担当などの担当を請け負い,他の受講生に取材をしたりしながら記事をまとめていました。

2018年12月11日年度:平成30年度プログラム:基礎

【基礎】第14・15回講義

平成30年12月2日(日)に,鳥取大学鳥取キャンパスにおいて,第14・15回講義が開講されました。

 第14・15回講義では,本学農学部附属菌類きのこ遺伝資源研究センターの早乙女梢准教授による「はじめてのキノコ学~「きのこ」という生物を理解する~」の講義と,遠藤直樹助教による「植物や昆虫を食べるきのこ,育てるきのこ~きのこの驚くべき暮らしとはたらき~」の講義がありました。 午前中の早乙女准教授による講義では,菌類とはどういうものかについてや,きのこの一生,そしてきのこの生態系における役割などについてお話いただきました。
 午後の遠藤直樹助教による講義では,きのこのくらし方には腐生・寄生・共生の種類があること,それらの種類ごとにどういったものを食べているのかについてお話いただきました。
 講義後の議論では,きのこを守り,育てるにはどうしたらよいかということについて話し合い,活発な意見交換がなされました。また昼休みの時間には,受講生が鳥大内の林からきのこを探してもってきたので,ちょっとした観察会も行われました。

2018年12月05日年度:平成30年度プログラム:基礎

【基礎】第12・13回講義

平成30年11月25日(日)に,鳥取市浜坂地区にある鳥取大学乾燥地研究センターにおいて,第12・13回講義が開講されました。

 午前中には,乾燥地研究センターの山中典和教授による「砂漠化する地球を救え」の講義がありました。山中教授の講義では,近年世界中の乾燥地で砂漠化が進行していること,砂漠化による被害は乾燥地だけでなく,黄砂という形で日本にも影響があること,砂漠化の原因,砂漠化を食い止める対策などについてお話いただきました。
 昼休みの時間にはドーム温室や降雨シミュレーターなどがあるアリドドームや,ミニ砂漠博物館を見学しました。
 午後には黒崎泰典准教授による「モンゴル,黄砂研究の最前線」の講義がありました。乾燥地と天候などの関係や,黄砂が日本に到達するまでのプロセス,そして鳥取大学の乾燥地研究センターがモンゴルに設置している観測サイトについてお話いただきました。また粘土と砂が様々な比率で混ぜられた試料を使って,感触の違いや水の加えた時の様子について観察しました。

 受講生の皆さんは講義後に「持続可能な開発」と黄砂被害対策について議論しました。実際に試料を用いた観察を行ったこともあり,その時の地質に基づいた意見が出されていました。

2018年11月27日年度:平成30年度

第11回講義

平成30年10月28日(日)に,中国電力俣野川水力発電所見学を行いました。

 俣野川水力発電所は鳥取県日野郡江府町にある揚水式発電所です。揚水式発電所とは上部と下部に2つの貯水池(ダム)を設け,電力需要のピークに合わせて上池から水を落として発電し,電力需要の少ない時間帯に下池から水をくみ上げるという,電力需要・供給の平準化を狙う蓄電を目的した発電所です。
 午前中は実際に発電を行っている発電所を見学しました。当日は運良く(?)発電機の1台が分解整備中であり,実際は水につかっている水車部分に実際に触れられたり,発電機の中身を見ることができました。午後は,中国電力のスタッフによる講義が行われ,昔は日中に発電し,夜間にくみ上げを行っていたが,太陽光発電の発展に伴い,日中にくみ上げを行い,夜間に発電するようになったことや,現在の発電バランス(火力・水力・原子力・自然エネルギーなどの発電方法の組み合わせ)がどのようになっているのかについてお話しいただきました。議論では,どのようなバランスで発電をするとよいのかについて意見を交わし,ホワイトボードに円グラフでまとめていました。

2018年10月29日年度:平成30年度

第9・10回講義

平成30年10月21日(日)に,鳥取大学広報センターにおいて,第9・10回講義が開講されました。

 第9・10回講義では,農学部附属鳥由来人獣共通感染症疫学研究センターの伊藤啓史准教授による「地球環境の変化と人獣共通感染症」の講義と,伊藤壽啓教授による「鳥インフルエンザウイルスのルーツを探る」の講義がありました。

 午前中の「人獣共通感染症」の講義では,地球温暖化や人口増加に伴う経済活動によって,新興感染症の出現が加速化していることや,日本で狂犬病が発生していないのはどのような対策によるものなのかについてお話いただきました。
 午後の「鳥インフルエンザウイルス」の講義では,最初の宿主にいるときに非病原性であった鳥インフルエンザウイルスが,どのように伝播して高病原性になっていくのかや,日本への感染ルートについてお話いただきました。受講生の皆さんは,インフルエンザという身近なテーマということもあり,非常に興味深く講義を聴き,議論では異なる2つの立場がある問題を解決すべく,さまざまな意見が出されました。

2018年10月22日年度:平成30年度

第7回講義

平成30年10月14日に,鳥取県米子市にある国立米子工業高等専門学校において,第7回講義が開講されました。

 第7回講義では,米子高専の藤井貴敏助教による「身の回りの水環境から環境問題を考える」の講義がありました。講義では,藤井先生から一見キレイに見える水でも実は汚れていることや,汽水湖は特に水の汚れが自然の力では改善しにくいことなどのお話を伺いました。また,米子高専にある2箇所の池の水を実際にくみにいき,水の化学的酸素要求量(COD)などの数値を測りました。受講生の皆さんは,試薬を入れた水の色をテスターと比べるなど,じっくりと測定を行っていました。議論では,水の汚れを防ぐ方法について様々な意見を交わしあっていました。

2018年10月15日年度:平成30年度

第5・6回講義

平成30年9月23日(日)に,鳥取大学鳥取キャンパスにおいて,第5・6回講義が開講されました。

 第5・6回講義では,本学工学研究科附属グリーン・サスティナブル・ケミストリー(GSC)センターの伊藤敏幸教授による「第3の液体,イオン液体」の講義がありました。イオン液体は,室温でも液体で,燃えない,揮発しない,リサイクルが可能と環境に優しく化学反応に必要な性質を持つ液体で,いままで不可能とされたことが可能となる魔法の液体といわれています。また,2015年にNHKのサイエンスZEROでこのイオン液体について放送されるなど,注目が集まっている液体です。

 午前中は伊藤先生によるイオン液体についての講義があり,午後は工学部の実験室にて,磁性イオン液体を実際につくる実験を行いました。受講生の皆さんは積極的に実験に関わり,磁性イオン液体が磁石で動く様子を興味深く観察していました。また,議論ではイオン液体の活用法についてさまざまな意見が出されました。

2018年09月24日年度:平成30年度

第3・4回講義

 平成30年9月2日(日)に,鳥取県米子市の鳥取大学医学部染色体工学研究センターにて,第3・4回講義が開講されました。

 第3・4回講義では,午前中に本学医学部染色体工学研究センターの久郷裕之教授による「染色体に仕組まれた細胞の寿命」の講義と,同センターの香月康宏准教授による「遺伝子・染色体の不思議な世界/染色体を使って何ができるだろうか?」の講義が行われました。遺伝子は中学3年生に初めて習う内容ということもあり受講生には難しい内容でしたが,議論の際には受講生から講義で学んだ内容から考えた意見を積極的に出す様子が見られました。

 午後は同センターの見学や染色体の観察を行いました。見学の際には,ノーベル賞のニュース等で話題となりましたiPS細胞や緑色蛍光タンパクなどを実際に見せていただきました。また,ヒトの染色体写真を並べる作業では,大人よりも受講生の方が早く並べることができていたようでした。

 次回の講義は,9月23日(日)に鳥取大学湖山キャンパスで行われる予定です。

2018年09月02日年度:平成30年度

第2回講義

 平成30年8月16日(木)に鳥取大学広報センターにおいて、第2回講義が開講されました。

 午前中の講義では,本学入学センター森川修准教授による「科学リテラシーとは?」という題目の講義がありました。「血液型」などの身近な話題から科学的根拠に基づいて考えることの大切さを学び,「温室効果」に関する問題についてグループに分かれて議論を行いました。

 午後はまず,今後の活動におけるグループでの議論を活発にするために,鳥取県レクリエーション協会からレクリエーションコーディネーターの方をお呼びし,親睦レクリエーションを行いました。コーディネーターの方が行う様々なレクリエーションのおかげで,異学年の受講生同士の距離が縮まっていきました。

 その後は,本学の森川准教授と山陰海岸ジオパーク海と大地の自然館の安藤和也専門員による,科学基礎講座が行われました。この講座は,9月以降に行われる各研究センターや米子高専での講義を受ける前に,その講義での基礎知識となる部分の中学校理科教科について学習しようという趣旨で行われました。講義に関連する内容の中から,森川先生には化学分野を,安藤先生には地学分野と生物分野を,実験等を交えて講義していただきました。小学校5・6年生の受講生にとっては高度な内容となりましたが,先生方がわかりやすく講義していただいたこともあり,なんとかついていけている様子がうかがえました。

2018年08月17日年度:平成30年度

平成30年度 開講式・第1回講義

 平成30年8月5日(日)午前10時から鳥取大学広報センターにおいて、鳥取大学ジュニアドクター育成事業「めざせ!地球を救う環境博士」平成30年度環境基礎プログラムの開講式と第1回講義が開講されました。

 この事業は、小学校5・6年生から中学生までの児童生徒を対象として、JST(国立研究開発法人科学技術振興機構)の支援を受けて行われるもので、高等教育機関等において本物の探究活動に参加することで、問題解決に向けた強い意欲や科学的な創造力を育成しようとするものです。
 今回の環境基礎プログラムには、推薦・一般選抜試験によって選抜された小学校5年生から中学校2年生までの23名が、鳥取県・兵庫県・島根県の広域から参加しています。

 開講式では、中島推進室長の挨拶のあと、事業推進室スタッフの紹介、各受講生の自己紹介等がありました。

 第1回の午前の講義では、読売新聞大阪本社鳥取支局長の岩井孝夫様による、インタビュー記事のまとめ方についての講義がありました。この講義では,住川副推進室長にジュニアドクター育成塾の活動についてインタビューを行い,その内容について受講生が各自で記事にまとめ,受講生が書いた記事について,岩井様から指導助言や講評をいただきました。

 午後の講義では,本学総合メディア基盤センターの木本雅也先生による,情報リテラシーについての講座とワードやエクセルの実習がありました。この講義では,さまざまな情報源から得られる情報から正しい情報をどのように見分けるかや,正しい引用の仕方について講義がありました。また,段落の装飾の仕方や表の作り方について,実際にワードやエクセルを動かしての実習が行われました。

 環境基礎プログラムではこの後、12月までの期間に、会場を鳥取大学の諸施設や米子工業高等専門学校に移して、環境をテーマとする講義や実験が17回にわたって行われる予定です。

2018年08月15日年度:平成30年度
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